自費出版であっても、献本するのは自由です。出版社から献本について尋ねられることもあるため、事前に大まかな方針を定めておくと良いでしょう。多くの人は献本したこともなければ、されたこともありません。ですから献本に纏わる基本的なルールや慣習をご存知ない方も多いはずです。ここでは簡単に、献本に関する基礎知識をご紹介したいと思います。
献本とは、自著を進呈することに他なりません。書籍は一般に、書店で購入して手に入れるものですが、著者が無料で贈呈することがあるのです。献本のタイミングは様々ですが、最初のタイミングは、出版社から贈呈本が郵送されてきた直後でしょう。発売日より1か月ほど前になりますから、書店にはまだ並んでいない時期に当たります。献本はしなくても構いませんが、出版社から強く勧められることもあります。何故なら、献本でお世話になった人に感謝の意を伝えることが出来ますし、本の宣伝にもなるからです。
書籍の出版は、著者自身と担当者だけでは成立しません。親族や知人の支えがあったからこそ、漕ぎ着けたゴールです。また、書籍の内容に調査結果のようなものが含まれていれば、その調査に協力してくれた人たちの存在も忘れるべきではないでしょう。彼らに謝意を伝えるためにも、献本は欠かせない挨拶だと考えられるのです。
献本はさらに、宣伝の役目も果たします。多くの人に配ることが出来れば、それだけ本を紹介してもらえる可能性が高まります。知人の中に批評家やブロガーが存在すれば、彼らを通じて認知してもらえるかもしれません。但し、インフルエンサーを利用するという気持ちからではなく、あくまでも知人に対する感謝から献本するようにしましょう。
